今年は例年以上の猛暑となり、容赦なく紫外線が降り注ぎました。紫外線は、日傘や帽子、日焼け止めなどで一生懸命ガードをしても、完全に防ぎきるのは難しいもの。毎日の通勤や、洗濯物を干すわずかな時間など、日々浴びた量だけダメージとして蓄積されていき、夏の終わりにはさまざまな肌トラブルや不調を引き起こします。
■紫外線によるターンオーバーの乱れ
いつもと同じケアを続けているのに、夏の終わりには、なんとなくお肌がゴワゴワと固くなったように感じることはありませんか?これは、春から夏の間に浴びた紫外線によるダメージの蓄積によって、お肌のターンオーバーのリズムが乱れてしまったことが原因。
通常、お肌のターンオーバーは、約28日周期で行われています。肌細胞が一定のサイクルで生まれ変わることで、お肌が健やかに保たれています。しかし、紫外線でお肌がダメージを受けると、このサイクルが乱れ、肌細胞の新陳代謝が滞ってしまいます。すると、古い角質がきちんと排出されず溜まっていき、角質が厚くなって、ゴワゴワとした固いお肌となってしまうのです。
■紫外線によるメラニン生成の活性化
もうひとつのダメージは、春から夏の強烈な紫外線によるメラニン生成の活性化です。メラニンは、紫外線を浴びたときに、お肌のメラノサイト(色素細胞)によって作られる色素。紫外線を吸収、散乱させ、紫外線からお肌を守るという大切な役目を果たしています。メラニンというと、つい悪者のように捉えてしまいがちですが、本来私たちにとって無くてはならないものなのです。
通常、メラノサイトで生成されたメラニンは、古くなった肌細胞と一緒にターンオーバーで排出され、垢としてはがれ落ちていきます。しかし、紫外線を浴び過ぎたり、紫外線の影響で肌のターンオーバーが滞っていると、メラニンの生成が活性化しすぎてスムーズに排出されなくなり、色素がそのまま沈着して、しみやそばかすなどの原因となってしまうのです。 |